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MATHGRAM

主に数学とプログラミング、時々趣味について。

ゼータ関数を研究するよ!〜part1.1 とりあえず複素数に慣れようか 〜

ゼータ関数 数学

こんにちは。
それではζの研究を開始します。(カッコつけて研究って言ってるけどただの勉強)

教科書

The Riemann Zeta-Function: Theory and Applications (Dover Books on Mathematics)

The Riemann Zeta-Function: Theory and Applications (Dover Books on Mathematics)

では早速。

定義式



{\displaystyle 
\begin{equation}
  \zeta (s) = \sum_{n=1}^{\infty}n^{-s} \ \ ({\rm Re}\ s > 1)
\end{equation}}

文字の整理

まずこの本で一般的に定義されている文字を整理します。

  • s,z,w

こいつらは複素数です。特に明記されずバンバン登場するみたいですね。
今回の定義式では({\rm Re \ s > 1})とありますので、
sは実部が1より大きい複素数ということになります。

  •  \varepsilon , \delta

こいつらは"任意の小さな数"と定義されています。
極限の証明で何回も出てきた \varepsilon - N論法のノリと同じですかね。

文字の整理はとりあえずここまで。

説明

(追記:4/15)---------------
第一回の研究室が終わりました。教授から様々な部分で訂正をいただいたので記録しておきます。

まず以下でゼータの計算方法を考えているが、その必要はない。ということ。
関数の定義づけ自体が問題定義になっているわけなんですね。数学の考え方が身に付いていませんでした・・・。
そのかわり考えなばいけないのが"収束半径"とのこと。
つまり上で書いてある教科書の主張はちゃんと収束するよってことを言いたいだけのようです。
以下でつらつら無駄なこと(無駄ではないか?)を書いてますが、あまり気にしないという方向で。
記事1.4で1.1~1.3の修正点&まとめをしようと思います。
#------------------------------
まだ始まったばっかりなので、ざっと見ると歴史とかも混じってますね。
順番にまとめていきます。(フラグ)

  • この数列は必ず(absolutely)、一様に(uniformly)、({\rm Re} \ s \geq 1 + \varepsilon)が作る半平面(half-plane)に収束する。

証明:
(s \geq 1 + \varepsilon) より、|n^{-s}| \leq n^{-1- \varepsilon} が成立します。

これは左辺の分母の方が大きくなるということで自明と言っていいでしょう。
この時点で絶対値により左から抑えられていますね。(こんな言い方したっけな。下から抑えられてるだっけ?)
そして、\sum_{n=1}^{\infty}n^{-1-\varepsilon}は必ず収束します。分母が1より大きいですからね。よって上下から抑えられたので証明ができました。

・・・本当にいいんでしょうか?

複素数の冪乗に関する部分は果たして自明なのか。研究といってるくらいなんだからちゃんと追っていきましょう。
ってことで、part1.1はゼータの前置きとなる、複素数の話です。まだまだ教科書は進めません。(フラグ回収)

またここからは僕の大好きな以下のサイトを参考にまとめさせていただきます。
高校数学の美しい物語 | 定期試験から数学オリンピックまで800記事

ちなみに流れとしては。


複素数の指数関数
⬇︎
指数関数と三角関数
(ネタバレすると、本記事はここまで)
⬇︎
複素対数関数
⬇︎
一般的な複素数の冪(実数の複素数乗を定義)

って感じです。長ーよ!!

複素数の指数関数

まずは複素数の指数関数扱うために定義を考えます。
つまり、e^sを扱うための下準備ですね。
※普通なら複素数の文字として\displaystyle zを使いますが、ここはゼータの定義に則ってsでいきます。

e^sは以下のように定義されます。


\displaystyle1+x+\dfrac{x^2}{2!}+\dfrac{x^3}{3!}+\cdotsxsを代入したもの。

つまりはe^sも,

\displaystyle1+s+\dfrac{s^2}{2!}+\dfrac{s^3}{3!}+\cdots

のようにマクローリン展開ができるということですね。これを解析接続と言います。

オイラーさんの力を借りて三角関数と結びつけます。

{\displaystyle 
\begin{eqnarray}
   z & = & a + bi \\
   e^z & = & e^a(\cos b+i\sin b)
\end{eqnarray}   
}


さて、もっとも美しい式と称されるオイラーの等式の一般形である上式の証明をしていきましょう。
ちなみにa=0とすると、オイラーの等式になりますね。
そいつを証明するためにも、とにかくやるべきは一般的なaに対しての証明。

まずe^sの定義から次が成立します。


\displaystyle e^{s_1+s_2}=e^{s_1} e^{s_2}

これは自m・・・
いや待て。ここの等式もちょっと自明じゃないかもしれん。

ってことで証明。

二項定理使います。文字は複素数を意識して、zwです。
その他の文字は一般的な証明に則っていますので、雰囲気で理解してください。笑


{ \displaystyle
\begin{align*}
    e^{z+w}
        &= \sum_{n=0}^\infty\frac{(z + w)^n}{n!} \\
        &= \sum_{n=0}^\infty\frac{1}{n!} \sum_{p+q = n}\frac{n!}{p!\;q!}z^pw^q \\
        &= \sum_{n=0}^\infty \sum_{p+q = n}\frac{z^p}{p!}\frac{w^q}{q!}
\end{align*}
}

一つ目の等式はマクローリン展開をシグマで書いてるだけです。
二つ目は分子を二項定理に則り展開。
三つ目はn!の約分です。

ここで総和の範囲をいじります。


{ \displaystyle
\begin{align*}
    \sum_{n=0}^\infty\sum_{p+q=n} \longrightarrow \sum_{p=0}^\infty\sum_{q=0}^\infty
\end{align*}
}

qに関して無限大まで総和を出した後、pに関して総和を出しています。
結局、全組み合わせを出していることには変わりありません。
ってことで、以下が成り立ちます。

{ \displaystyle
\begin{align*}
    \sum_{n=0}^\infty \sum_{p+q = n}\frac{z^p}{p!}\frac{w^q}{q!}
        &= \sum_{p=0}^\infty\sum_{q=0}^\infty \frac{z^p}{p!}\frac{w^q}{q!} \\
        &= \sum_{p=0}^\infty\frac{z^p}{p!} \sum_{q=0}^\infty\frac{w^q}{q!} \\
        &= e^z e^w
\end{align*}
}

全然自明じゃなかったです。ちゃんとやってかなきゃね。

つーことでやっと帰ってきました。もう一回どこにいたか確認。


\displaystyle e^{s_1+s_2}=e^{s_1} e^{s_2}

上式においてs_1s_2複素数なので、
s_1=as_2=biと考えることができます。
以上より、

\displaystyle e^{s_1} e^{s_2}=e^{a} e^{bi}=e^a(\cos b+i\sin b)

はい、これで証明終了です。
最初は全く関係ないものとして定義された指数関数と三角関数が結ばれるこの流れは、やはりいつ見てもすごいと思ってしまいます。

やべー、終わりが見えない。

part1.1で複素数に関する超基本的な部分はまとめる終えるつもりでしたが、終わる気配がしません。もっとpartを分けてまとめていこうと思います。自分も忘れてた部分あったので、焦らずいきます。記事を書くことが目的ではないですからね。それでも読んでくれた人はどんどんツッコミ入れてください。間違いを訂正してくれることほど嬉しいことはありません。

それでは今回はこの辺で。

まとめ

  1. ゼータ関数の定義を確認しました。
  2. 複素数に関して、一から確認を始めました。
    1. 指数関数の定義域を複素数まで拡張しました。
    2. その上で、指数関数と三角関数の繋がりを確認しました。

今回のkeywords:

リンク

目次:ゼータ関数を研究するよ!〜目次〜 - MATHGRAM
次のやつ:とりあえず複素数に慣れようか その2


p.s. マジで最終的にpartいくつになるんだこれ